平成29年2月6日 ドラッグのウエルシア、200店で弁当販売

平成29年2月6日 ドラッグのウエルシア、200店で弁当販売

2017年02月06日(月)5:24 PM

イオン系のドラッグストア大手、ウエルシアホールディングスはイオングループで弁当・総菜店を展開するオリジン東秀と組み、弁当販売に乗り出す。オリジンから商品を調達して7日から売り出す。まず11店で扱い、1年以内に最大200店に広げる計画だ。グループの力を生かし、販売が伸びている弁当など「中食」を強化。コンビニエンスストアなども交えた競争を勝ち抜く。


ウエルシアが専用配送車を用意し、オリジンが手掛ける「キッチンオリジン」でつくった弁当を2時間以内に「ウエルシア薬局」と「ハックドラッグ」に届ける。1日2回、オリジンの店舗周辺にある10店程度に配送する仕組みで、弁当のほか、おにぎりやパスタも扱う。価格はオリジン店頭と同一にする。


第1弾として相模原市周辺の11店で実施。1年以内に関東と関西にある150~200店に広げていく。ドラッグストアでは最大規模の弁当取扱店を抱えることになる。1日1店あたり50~60個の売り上げを見込んでおり、1年後には年商10億円を目指す。総菜を品ぞろえに加えることや、ウエルシア独自の弁当をつくってもらうことも検討する。


健康志向の高まりを映し、店舗を広げてきたドラッグストアだが、医薬品を品ぞろえするコンビニやスーパーとの競争が激化。1店舗あたりの平均年間売上高は15年度が3億3186万円と3年連続で前年を下回った。スーパーなどが価格を抑えたプライベートブランド(PB=自主企画)商品をそろえていることもあり、食品や飲料の安売りも集客の目玉になりにくくなっている。


人口減、少子化が進む国内で収益増に直結する有力商材が見つけにくくなる中で、小売店が注目するのが弁当・総菜といった中食だ。共働きや単身の世帯が増え、女性や高齢者が買い求めることが多くなり、市場が拡大している。


これに対応してドラッグストア各社も取り組み始めており、首都圏地盤のクリエイトエス・ディーが中堅コンビニのスリーエフと提携。東京都内と神奈川県内の12店で1月下旬からスリーエフの弁当や総菜、パスタなどを販売し始めた。住友商事系のドラッグストア、トモズも首都圏のオフィス街に多く店を構える立地を生かし、一部店舗で弁当を販売している。店内に臨時の弁当コーナーを設け、500円程度の幕の内弁当やてんぷら弁当などをそろえている。


ウエルシアはグループで弁当販売のノウハウが豊富なオリジンの力を借り、一挙に扱い店を広げる。工場増設などの投資を避け、かつつくってから2時間以内という「できたて」の商品を扱うことで、店舗の魅力を高める考えだ。



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