平成29年5月12日 派遣料金、上昇目立つ

平成29年5月12日 派遣料金、上昇目立つ

2017年05月12日(金)2:33 PM

人材派遣大手と顧客企業による派遣料金の春季交渉が決着した。すべての交渉案件のうち3割程度が引き上げとなり、人手不足が深刻な事務職や技術職を中心に前年に比べて最大10%程度料金が上がった。正社員の業務を派遣で代替する動きが活発で非正規社員の待遇に追い風が吹いている。

 

不足する人材の確保に向けて、料金を上乗せする動きが目立った。事務職は5%弱上昇し派遣料金は1時間当たり2300円前後、工場の作業など製造ラインも前年より10%程度上昇し1900円前後となった。

 

派遣料金は、派遣会社が顧客企業から受け取る金額。派遣会社は3カ月や半年といった更新時期ごとに顧客企業と交渉する。年度の変わり目の春は年間で最も交渉案件数が多い。上昇幅の一部が派遣社員の時給に上乗せされる。大手人材サービスのスタッフサービスでは技術職の更新案件のうち約30%が引き上げで決着。1時間あたりの料金が1000円上がった案件もあった。AI(人工知能)や新素材開発などを担える技術者の求人が急増している。3月の技術職求人は前年より4割増えたことも背景にあり、既存人員の料金上昇を後押しした。

 

政府の進める「働き方改革」に伴う業務の見直しで、正社員の事務作業を派遣社員に割り当てる企業が増えている。事務職中心のリクルートスタッフィングの交渉に応じた顧客は全体の6%。上昇幅は50~100円だった。専門知識などの能力を身に付けた事務職員の時給は上がりやすい。派遣会社は研修メニューを充実して受講を勧める。顧客の戦略に合う人材を育成する狙い。同社の受講率は事務職員の25%で、上昇傾向にある。


企業の間接部門でも人員確保競争が過熱している。パソナでは顧客情報の管理・分析や販売企画などマーケティング分野でも派遣料金は前年より5%上昇した。



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