平成31年4月2日 新元号 婚姻や旅行の増加に期待

平成31年4月2日 新元号 婚姻や旅行の増加に期待

2019年04月02日(火)3:24 PM

新元号が決まった1日、企業経営者は入社式などで、改元により心機一転、さらなる前進に取り組むよう呼びかけた。一方、市場関係者は、消費者の「心機一転の気持ち」をうまく取り込めるかが小売業やサービス業の商機拡大のカギになると指摘。改元を記念した結婚の増加や、日本文化への関心の高まりからくる旅行需要の拡大へも期待を強めている。


期待が上がるのが、改元を記念した結婚の増加だ。結婚の増加は、家具の購入需要などにもつながる。厚生労働省によると、平成元年の婚姻件数は、昭和天皇崩御の自粛ムードもあったためか前年比横ばいだったが、2年に2%増の72万2138件へ増加。改元ではないが、12(2000)年にはミレニアム(千年紀)を記念し、前年比5%増の79万8138件と大きく増えた。熊野氏は「結婚式場の利用件数のマイナス幅が昨秋から拡大している。今春以降に結婚をずらしているのではないか」とする。


また、熊野氏は旅行需要にも期待。今後、テレビなどで即位の特集が組まれれば、「歴史や伝統への関心が高まり、間接的に日本文化を体感しやすい京都や奈良への旅行需要を喚起するのでは」と分析する。


もっとも、社会情勢の変化などから効果には慎重な見方も。みずほ総合研究所の太田智之氏は結婚に関し「少子化で構造的に減っている」とし、特需があっても「経済効果は大きくないだろう」としている。



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