令和元年7月26日 待機児童解消へ 55歳以上を「保育助手」に 徳島

令和元年7月26日 待機児童解消へ 55歳以上を「保育助手」に 徳島

2019年07月26日(金)2:42 PM

徳島県は年内にも、働く意欲のある高齢者の支えで保育士の負担軽減を目指す独自の「保育助手」制度を作る。55歳以上から募る「保育補助者」と「保育支援者」を保育現場に配置し、一部業務を肩代わりする。60歳以上中心の「介護助手」が介護施設で働く制度が好評なため、「保育版」の助手制度を創設する。


県は6月補正予算案で「アクティブ・シニア保育現場就労促進事業」に約1860万円を計上した。計10人分の研修費や施設ごとの人件費を補助する。県次世代育成・青少年課によると、保育補助者は子育て支援員の研修を経て、行事の準備、保育日誌の記入や子どもたちの世話など保育士の業務の一部を担う。一方、支援者は掃除や配膳、遊具の消毒、寝具の準備など子どもに直接関わらない仕事をする。こうした支援で保育士に専門的な仕事に集中してもらい、保育の質向上につなげる。また、多忙さなどから離職する例もある保育現場の労働環境の改善も図りたい考え。ともに保育士資格の有無は問わない。


県によると、認可保育所などへの入所希望者数が毎年200~400人程度増加している一方で、保育士の募集人数から採用人数を引いた「未充足数」はここ数年100~170人で推移している。このため、保育現場では慢性的な保育士不足の状況に陥っており、待機児童解消が困難な一因になっている。


飯田政義・県次世代育成・青少年課長は「この制度により、社会全体で子育てをしていく仕組みを作って負担感を和らげ、保育士として働こうと思う人が増えてほしい」と話している。



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