平成28年4月26日 人材獲得のため「奨学金肩代わり」制度を設ける企業が続々

平成28年4月26日 人材獲得のため「奨学金肩代わり」制度を設ける企業が続々

2016年04月26日(火)2:44 PM

今や大学生の2人に1人が奨学金を利用している。だが、返還の際にその負担に悩む人も多いのが現実だ。

労働者福祉中央協議会が2月に発表した調査結果によれば、奨学金の借入総額は平均312.9万円。39%の人が返還の負担について「苦しい」と回答したという。現役の大学生も卒業と同時に多額の借金を背負うと思えば気も重くなりそうだ。
そうした中、企業が社員の奨学金の肩代わりし、人材獲得に繋げようとする動きが出てきている。
ブライダル事業を展開するノバレーゼは、2012年から「奨学金返済支援制度」を設けている。
奨学金を借りている正社員の勤続年数が5年と10年になった際、未返還分に対しそれぞれ100万円を上限に支給するというもので、2回あわせて最大200万円となる。導入のきっかけは、社員の約3割が奨学金を受給していることが分かったこと。自身も奨学金を受けていた当時5年目の社員が、「新制度導入で優秀な学生の採用確保と社員のモチベーションアップにつながる」と役員会に提案し、実現に至ったのだという。

制度の導入が決まったことで、社員からは「嬉しい」「会社が社員のことを見てくれていることがありがたい」という声があがったそうだ。制度については、就職活動の説明会で必ず触れるようにしているという。

ノバレーゼ以外にも、メガネの製造販売を手掛けるオンデーズや、WEB制作会社のGOSPA、 ソフトウェア開発を行うクロスキャット(2017年入社から)でも奨学金を肩代わりする制度が導入されている。



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