平成28年6月21日 牛タン高騰 業界に悲鳴

平成28年6月21日 牛タン高騰 業界に悲鳴

2016年06月21日(火)6:38 PM
仙台名物牛タン焼きの専門店が、輸入牛タンの価格高騰に悩まされている。

中国経済の減速で海外の牛肉生産が減っている上、国内では大手外食チェーン店などとの競合があり、仕入れ値が昨年11月ごろと比べると5割以上高くなっている。店頭価格の引き上げに踏み切った専門店もあり、業界からは「材料価格の高騰がこれ以上続くと価格を維持するのは厳しい」との声が出ている。

専門18業者でつくる仙台牛たん振興会によると、最も多く使われているオーストラリア産の現在の仕入れ値は、1キロ当たり1600円程度。近年の水準(900~1100円)から5~7割上昇した。最大の理由は中国の景気の冷え込みだ。消費意欲が弱まった中国では安価な豚肉や鶏肉が好まれるようになった影響で、オーストラリアや米国で牛肉の生産量そのものが減っている。5年ほど前から国内の業界事情も変化している。居酒屋など大手外食チェーン店が東京や大阪などで牛タン専門店を展開し、牛タンの仕入れ値が高騰しやすい環境になっている。


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