令和2年2月18日 藤田観光が箱根に注力、23年には新ホテルも
藤田観光が神奈川県箱根町に重点投資する。2023年に新ホテルを開業し、同じ敷地内にある温泉テーマパークも順次改装する。同町では高級ホテルや若年層向けのホテルの新設が相次ぐなど事業環境が変化している。国内外の観光客や日帰り・宿泊客の双方が利用できる施設を整備し、幅広い需要を取り込む。
藤田観光が20~24年の中期経営計画の柱として、1940~50年代から開発してきた箱根小涌園エリアの再開発を掲げた。新ホテルは23年1月に開業予定で、150室の客室、大浴場やビュッフェ型のレストランなどを設ける。価格帯は1人1万5000円程度からと値ごろ感を高め、家族客や訪日外国人客をターゲットにする。
藤田観光は、小涌園周辺を宿泊しながら丸2日間楽しめる観光リゾートとして再整備する方針だ。箱根町での事業を中核とする「リゾート事業」の売上高を19年12月期の57億円(部門再編後)から24年12月期の84億円に引き上げる。
箱根町では新ホテルなどの開業が相次いでいる。1月に英インターコンチネンタル・ホテルズ・グループが高級ホテル「ホテルインディゴ箱根強羅」を開業。7月には老舗ホテル「富士屋ホテル」が改装オープンし、20年秋にはオリックス不動産も新旅館を開業予定だ。一方で19年にはシマダハウス(東京・渋谷)が若年層らをターゲットにした旅館型ゲストハウスを開業するなど、宿泊施設の多様化や競争激化が進んでいる。
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