平成30年1月5日 西鉄 福岡・天神に複合施設検討

平成30年1月5日 西鉄 福岡・天神に複合施設検討

2018年01月05日(金)2:48 PM

西日本鉄道の倉富純男社長は毎日新聞の取材に応じ、福岡市・天神周辺の再開発構想に合わせ、新たな高級ホテルを核とする複合施設の建設を天神東部地区で検討していることを明らかにした。更に、老舗高級ホテル「西鉄グランドホテル」も大規模改装する。同市が2024年を目標に推進する再開発事業「天神ビッグバン」対象地域の東西両拠点に高級ホテルを構えることで、観光客やビジネス客の需要取り込みを狙う。


複合施設検討地は、西鉄が所有する毎日福岡会館と周辺の計約1万3000平方メートル。市役所や九州最大の歓楽街・中洲に近く、那珂川と博多湾を望む好立地にある。西鉄は16年、東京の自社ビルと毎日新聞社の毎日福岡会館の全ての権利を互いに譲渡した。「ソラリア」など国内外20カ所のホテルを展開する西鉄は、複合施設の核となる新たなホテルを“ニューグランドホテル”と位置づける。


西鉄を含む周辺地権者の間には、アクロス福岡北側の水鏡天満宮を見晴らしの良い那珂川沿いに移して「水辺空間」を作り、一帯をホテルと商業施設、オフィスの複合施設に再開発する構想がある。西鉄は周辺地権者と協議を重ねて、核となるホテルも含めた再開発のスケジュールを24年までに決め、今後10年を目途に構想具体化を目指す。


一方、1969年に開業した福岡市の高級ホテルの草分けである西鉄グランドホテルは、隣接する旧大名小跡地の再開発を機に建築物の高さ制限が緩和されたため、歴史ある外観を残したうえで大規模増改築する。西鉄は旧大名小跡地の再開発事業者公募にも名乗りを上げており、跡地再開発をにらみながらホテルをリニューアルする。


訪日外国人客の増加などを背景に福岡市ではホテル建設が相次ぐが、富裕層が利用する高級ホテルの不足が指摘されている。倉富社長は「天神にはハイクラスのホテルが必要だ。周辺地権者と協力して再開発を進め、更ににぎわいを生み出したい」と語った。



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