平成28年5月24日 大卒就職率97.3% 今春 リーマン前超え最高
今春卒業した大学生の就職率(4月1日時点)は97.3%だったことが20日、文部科学省と厚生労働省の調査で分かった。リーマン・ショック前の2008年(96.9%)を上回り、1996年の調査開始以来最高。文科省は「好景気で企業の求人が増えている」と分析している。
就職率は就職希望者のうち、実際に仕事に就いた人の割合。全国の国公私立大62校を抽出し、4770人を調べた。今春の就職率は前年同期を0.6ポイント上回り、過去最低だった11年(91.0%)以降、5年連続で上昇した。就職希望率(74.0%)も前年から1.3ポイント増えて過去最高となった。就職環境が好転し、進学希望から就職に切り替えた学生も多かったとみられる。文科省の推計では、就職したのは40万4300人で前年から7200人増えた。地域別の就職率は、中部の98.3%が最高で、関東が97.9%、北海道・東北と近畿が96.8%。男女別では女子(98.0%)が男子(96.7%)を4年連続で上回った。文系は97.1%、理系は98.2%だった。
今春卒業した大学生の面接解禁時期は、それまでの4年生の4月から8月にずれた。文科省の担当者は「最終的な就職率への影響はほとんどなかった」と指摘する。来春の卒業生について経団連は解禁を6月に変更した。
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